分類 |
歴史・民族・宗教 |
タイトル |
カノッサ |
サブタイトル |
「屈辱」の中世史 |
著者 |
シュテファン・ヴァインフルター著/津山拓也訳 |
ページ数 |
312頁 |
判型 |
四六判・上製 |
定価 |
3,520円(本体3,200円) |
内容 |
それは番狂わせ?奇襲?煙幕?それとも茶番?
——高名な事件にもかかわらず、その詳細についてはなお諸説入り乱れたままの、1077年「運命の城」カノッサでの「屈辱」の瞬間を再検証するとともに、教皇側、帝国側双方にとっての前後数十年の時の流れを、さまざまな史料を駆使して再現。いわゆる「叙任権闘争」のさなか、刻々と変化するパワーバランスの推移を、「現場」で右往左往するドイツの司教・諸侯たちの目線を交えつつ、コンパクトかつ鮮やかに捉え直した、手に汗握る快著。図版多数。 |
目次 |
序
第1章 カノッサ──世界を震撼させる出来事
第2章 皇帝ハインリヒ三世治下での〈世界の一体性〉
第3章 崩れる一体性 ──ハインリヒ四世と内戦
第4章 社会秩序と統治秩序の変容
第5章 グレゴリウス七世以前のローマと教皇庁
第6章 教皇グレゴリウス七世は《全ローマ世界》の恭順を要請する
第7章 一〇七六年──国王の孤独と司教たちの《新しい信仰》
第8章 善人と悪人──価値観の変化、道徳的強制と新たな国王像
第9章 国王たちの戦いと教皇グレゴリウス七世の最期
第10章 叙任権問題とその展開の諸段階
第11章 ハインリヒ五世の裏切り──ふたたび崩れる〈世界の一体性〉
終章
訳者あとがき
索引
参考文献
原註 |
PDFパンフレット |
|
備考 |
[著者略歴]
シュテファン・ヴァインフルター Stefan Weinfurter 1945–2018
ドイツの中世史家。アイヒシュテット、マインツ、ミュンヘン、ハイデルベルク大学教授を歴任。初期〜盛期中世、とりわけザーリア朝時代(1024-1125)研究の第一人者として知られ、90年代以降はハイデルベルクの同僚B.シュナイトミュラーとともに、さまざまな共同研究を精力的に牽引した。著書・編書・企画展の監修など多数。邦訳紹介は本書が初。
[訳者略歴]
津山 拓也(つやま・たくや)
1962年生まれ。東京外国語大学大学院修士課程(独文学専攻)修了。現在、東京外国語大学、早稲田大学ほか非常勤講師。
訳書に、ゲッツ『中世の聖と俗』、ボルスト『中世の時と暦』、クリス=レッテンベック他『西洋護符大全』、シャイベルライター『中世紋章史』(以上、八坂書房刊)、ザフランスキー『ロマン主義』、マール『精霊と芸術』、ザッペリ『知られざるゲーテ』、ヴェルナー『ピラミッド大全』(以上、法政大学出版局刊)、共訳書にブレーデカンプ『古代憧憬と機械信仰』、デュル『秘めごとの文化史』(いずれも法政大学出版局刊)などがある。
Canossa. Die Entzauberung der Welt.
-------------------------------------
978-4-89694-368-9 |