分類 |
植物 |
タイトル |
タネは旅する |
サブタイトル |
種子散布の巧みな植物 |
著者 |
中西弘樹著 |
ページ数 |
320頁 |
判型 |
四六判・上製 |
定価 |
2,970円(本体2,700円) |
内容 |
風に飛ばされ、水に流され、雨滴に弾かれ、アリに運ばれ、動物の餌となり……、種子は自然の力を巧みに利用して親元から離れ、生活の場を拡大している。
半世紀にわたり種子散布の研究を重ねてきた著者が、驚きに満ちた植物の知恵と工夫を大公開!
自然から学ぶことは沢山ある。動くことができない植物が、エネルギーを使わず種子を拡げる方法には、製品開発に応用できる「生物模倣」のヒントが潜んでいるに違いない! |
目次 |
はじめに
第一章 風によって運ばれるタネ
1.タンポポの意味は舞い上がるタネ?
2.ワタとキワタの綿毛
3.パラシュート型果実をもつマツムシソウの仲間
4.カエデのプロペラ型果実
5.マツボックリの開閉運動
6.二枚羽根をもつフタバガキ
7.チューリップノキは風散布
8.飛行機のモデルとなったタネ
9.ウバユリのタネは強風にだけ飛ばされる
10.ラン科の種子はほこり?
第二章 水によって運ばれるタネ
1.流れ寄るヤシの実はひとつでなかった
2.モダマは藻の玉?
3.グンバイヒルガオの分布は地球温暖化の指標
4.海流で最も遠くに運ばれるタネ ― マリアマメ
5.マングローブ植物の胎生種子
6.チャルメルソウは雨をまっている?
7.エリコノバラとはどんなバラ?
第三章 動物によって運ばれるタネ
1.コーヒーとカカオと動物
2.果物の王様 ― ドリアン
3.世界一大きい果実パラミツとパンノキ
4.メロンのタネはなぜぬるぬるしているのか?
5.スミレの仲間のアリ散布
6.面ファスナーとくっつきむし
7.悪魔の爪とウンカリナ
第四章 自ら飛ばすタネ
1.ホウセンカは耐えられない?
2.カタバミの自動散布
3.孫、ひ孫、め孫がいる植物?
4.フジのタネの円盤投げ
5. 鉄砲、爆弾、ダイナマイトもある植物?
第五章 運ばれないタネ
1.世界最大のタネ ― フタゴヤシ
2.ヤブツバキは照葉樹林の代表種
3.株元に散布されるタネ
4.ラッカセイのタネは地中で実る
5.自ら土中にもぐるタネ
参考文献
植物名索引 |
PDFパンフレット |
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備考 |
★著者紹介
中西弘樹(なかにし ひろき)
名古屋市生まれ。広島大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。長崎女子短期大学教授、長崎大学教育学部教授などを経て、現在長崎大学名誉教授。専攻は植物生態学。環境省の希少野生動植物種保存推進員、長崎県環境審議会委員、長崎県文化財保護審議会委員、長崎県環境影響審査会委員などを務める。
[受賞歴]
植生学会賞(2009)
自然環境功労者環境大臣表彰(調査・学術研究部門)(2015)
第27回松下幸之助花の万博記念賞・松下幸之助賞(2019)など。
[主な著書]
『海流の贈り物-漂着物の生態学』
『種子はひろがる-種子散布の生態学』(以上、平凡社)
『海から来た植物-黒潮が運んだ花たち』(八坂書房)
『日本人は植物をどう利用してきたか』(岩波書店)
『日本の海岸植物図鑑』(トンボ出版)など。
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978-4-89694-331-3 C0045 |