| 分類 |
歴史・民族・宗教 |
| タイトル |
世界異界神話 |
| サブタイトル |
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| 著者 |
篠田知和基 |
| ページ数 |
224頁 |
| 判型 |
A5判・上製 |
| 定価 |
3,080円（本体2,800円） |
| 内容 |
この世とあの世のあわい、神々の世界や死者の世界とは異なる「もう一つの世界」で紡がれた数々の物語。ギリシャ神話の英雄の異境訪問譚、この世に戻りでた亡霊など、世界の神話・伝説・文学を渉猟して読み解く、異界の神話学。 |
| 目次 |
★序論 ★
異界の神話／異界と他界／神々の世界／異界の時間
★第１部 異界への旅★
一、英雄たちの物語
ヘラクレスの冒険／オルペウスとエウリュディケ／テセウスの冒険／メソポタミアの神話／北欧神話のヘル／日本神話の異界／中国の浦島
二、辺境の異界
ロシアの森／アガーピーの旅／ウラル諸族の異界／パンジャブの竜宮／ミクロネシアの異界／異界としての島／ベネズエラの異界／死者の国に妻をさがしに行った話／冥府からの挑戦／ブラジルの星娘／死んだ妻を訪ねた男の話／星の国への旅／冥府の花嫁／星のお嫁になった乙女／アメリカ先住民の異界／不思議な石のカヌー／涙の川／影の国への旅／月に行ったシャーマン／死者の国へ行った女／冥府の入れ墨／冥府への墜落／死の国で妻をみつけた男／海底の花嫁／天国を去った人／冥途のお嫁／星の国／死の国／冥途の花嫁／危険な異界行／魔法をかけられた町／竜宮譚／三つの死の国
三、ヨーロッパの異界
水晶の城／スコットランドの歌人トーマスの話／ジプシーの死人の国／ネズミの穴／一夜の夢／ホレルおばさん／不老不死の国／夢の国／コウノトリになったシニャーン／ビャクシンの茂みのネズミたち／とらえられた女／地底の悪魔の世界への旅／異界としての山と海（竜宮）／イタリアの異界／森の怪異／ワイルドハント／島国のエルサレム／子蛇報恩／失われた妻を探す／悪魔の娘／妖精の国を訪れた女／異郷譚／神隠し／隠れ里
四、日本・中国の異界
甲賀三郎／鮭の大介／さか別当の浄土／穴の底／根子岳／天人女房／下界の仙境／伊勢兵庫仙境に至る／死の国・熊野／神隠し／鶯の里／碁打ちの仙境／隠れ里／鍛冶屋の婆（峠の怪）／蘇生譚／桃の実の仙境
五、文学の中の異界
泉鏡花『高野聖』『龍潭譚』／宮沢賢治『銀河鉄道の夜』／ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』／トールキン『指輪物語』／『西遊記』／シャルル・ノディエ『夜の悪霊スマラ』／内田百閒『冥途』／ジェラール・ド・ネルヴァル『東方の旅』より「カリフ・ハーキム」／ギ・ド・モーパッサン『水の上』／アンドレ・ドテル『見えない村』／フィリパ・ピアス『トムは真夜中の庭で』／萩原朔太郎『猫町』／右大将道綱の母『蜻蛉日記』より「みみらくの島」／ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』／ケルト神話「常若の国（ティル・ナ・ノーグ）への旅」
★第２部 死の神話★
一、神々と英雄の死
オシリスの死／バルドルの死／パンドゥたちの最後／イザナミの死／チベットの死者の書／ヘラクレスの死／メドゥサの死／アーサーの死
二、人間たちの死
神の恩寵による死／神の計らいによる身代わりの死／約束された死／神の愛による死／神の怒りによる死（一）／神の怒りによる死（二）／神の怒りによる死（三）／神に愛されたための死／神々によって殺された神／神の怒りで皆殺しになった一族／恋に死んだ男女／ナルキッソスの死／イカロスの死／誤解による死／永遠の眠りとしての死／神の懲罰による死／信仰のための死（殉教）／入定／ペスト（黒死病）
三、神の懲罰・悪魔による死
狩りを好んだ司教／追い詰められた二人／悪魔による死／思惑外れの死／追い払われた死神／オルペウスの死／死者の裁判／死人の旅／死神の車
四、臨死体験
五、死の起源の神話
蝶としての魂／体外の魂／マオリ族の冥界下り／死神に捧げるソンネ
★第３部 亡霊の神話★
亡霊があらわれる理由／地獄の劫罰／亡霊はあの世の嫌われ者か？
一、世界の亡霊譚
鬼の女房 ロシア／娘を連れていこうとする死んだ母親 ロシア／白い洞窟学者 ロシア／さまよえる幽霊 ロシア／異郷へ落ちた男 ロシア／皇帝の娘 ロシア／幽霊と雷 シベリア／死者の国へ行ったおじいさん グルジア／死者を招待した話 ヨーロッパ／青髭の妻 ヨーロッパ／金塊を守る黒犬 ヨーロッパ／洗礼を受けない水子 ヨーロッパ／白い野ウサギ イギリス／幽霊駅馬車 イギリス／生きている死者 スコットランド／魔法にかけられた白い女 ドイツ／母の涙 ドイツ／ウインデッグの幽霊 ドイツ／死者の子 ドイツ／母の亡霊 ドイツ／経帷子を返せ ドイツ／白馬の怪 ドイツ／不死の花 オーストリア／鍬の代金 ブルターニュ／パーナの復讐 イタリア／舞踏会の娘 イタリア／見えない女 アメリカ／幽霊の嫁 北アメリカ／冥府を訪れた男 北アメリカ／瓢簞のなかの魂 北アメリカ／幽霊の訪れ 北アメリカ／煙草を吹かすドクロ 北アメリカ／人殺しの幽霊 カナダ／冥府の知らせ メキシコ／鬼女 南アメリカ／頭蓋骨と結婚した女 アフリカ／雉子娘 日本／妄霊と組みあうこと 日本／亡魂水を所望すること 日本／幽霊女房 日本／頭白上人 日本／下女死して本妻を取り殺すこと 日本／幽霊偽りし男を刺し殺すこと 日本／夫死して妻を取り殺すこと 日本／罪なくして殺さるるもの怨霊となること 日本／栄存と亡霊 日本／お万の怨霊 日本（信濃）／夫婦の縁 日本（越後）／月の夜さらし 日本（佐渡）／墓のなかからの手紙 日本（三河）／地の底は女の幽霊 日本（福岡）／舟幽霊 日本（沖縄）／海神に生贄された男と女 朝鮮／女の怨霊 朝鮮／白骨の妻 中国／死者報恩 中国ほか
二、幻想文学の中の幽霊
アレクサンドル・プーシュキン『スペードの女王』／ギ・ド・モーパッサン『幽霊』／シャルル・ノディ『イネス・デ・ラス・シエラス』／テオフィル・ゴーチ『ポンペイ夜話』／テオフィル・ゴーチエ『死女の恋』／ジェラール・プレヴ『出会い』／ジェラール・プレヴォ 『機械仕掛けの亡霊』／トマ・オーエ『亡霊への憐れみ』／トマ・オーエン『父と娘』／トマ・オーエン『亡き夫のために』／ジャン・レ『マルペルチュイ』／ミルチャ・エリアーデ『令嬢クリスティナ』／夏目漱石「第三夜」（『夢十夜』より）／内田百閒「道連」／生島治郎『暗い海暗い声』／泉鏡花『眉かくしの霊』／坂口安吾『桜の森の満開の下』／小泉八雲「死霊」（『骨董』より）／小泉八雲「食人鬼」（『怪談』より）／上田秋成「吉備津の釜」（『雨月物語』より）／上田秋成「菊花の」（『雨月物語』より）／上田秋成「浅茅が宿」（『雨月物語』より）／「怪談 牡丹灯籠」／「東海道四谷怪談」／「累が淵」／「番町皿屋敷異聞」／『今昔物語集』巻二七の幽霊／人の妻、死にてのち、もとの夫に会う語／鬼の話／借屍還魂
三、怨霊名士録
菅原道真の怨霊／楠木正成の怨霊／六条御息所の生霊と死霊／崇徳院の亡霊／蔦葛となりまとわりつく藤原定家の霊／ロンドン塔の幽霊／プチ・トリアノンの幽霊／『ハムレット』の亡霊 |
| PDFパンフレット |
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| 備考 |
この世とあの世のあわい、神々の世界や死者の世界とは異なる「もう一つの世界」で紡がれた数々の物語。ギリシャ神話の英雄たちの異境訪問譚、この世に戻りでた亡霊など、世界の神話・伝説・文学を渉猟して読み解く、異界の神話学。
動物・植物・鳥類・昆虫・魚類・風土に続き、比較神話学の第一人者が積年の研究の圧倒的な蓄積を基に綴る神話シリーズ第7弾！
◉著者
篠田知和基（しのだ ちわき）
1943年東京生まれ。パリ第8大学文学博士。名古屋大学教授ほかを歴任。比較神話学研究組織GRMC主宰。
著書：『幻影の城－ネルヴァルの世界』（思潮社）、『ネルヴァルの生涯と作品－失われた祝祭』（牧神社）、『土手の大浪－百閒の怪異』（コーベブックス）、『人狼変身譚』（大修館書店）、『竜蛇神と機織姫』（人文書院）、『日本文化の基本形○△□』『世界神話伝説大事典』〔共編〕『世界神話入門』（勉誠出版）、『空と海の神話学』『魔女と鬼神の神話学』『光と闇の神話学』（楽瑯書院）、『世界動物神話』『世界植物神話』『世界鳥類神話』『世界昆虫神話』『世界魚類神話』『世界風土神話』『愛の神話学』『ヨーロッパの形－螺旋の文化史』（八坂書房）、ほか多数。
訳書：ジョルジュ・サンド『フランス田園伝説集』（岩波文庫）、ジャン・レー『新カンタベリー物語』（創元推理文庫）、ジェラール・ド・ネルヴァル『東方の旅』（国書刊行会）、ジェラール・ド・ネルヴァル『オーレリア』『火の娘たち』『ローレライ』（思潮社）、ほか多数。
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ISBN 978-4-89694-294-1 |
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