分類 |
博物学 |
タイトル |
日本本草学の世界 |
サブタイトル |
自然・医薬・民俗語彙の探究 |
著者 |
杉本つとむ著 |
ページ数 |
460頁 |
判型 |
A5判・上製 |
定価 |
5,280円(本体4,800円) |
内容 |
ベストセラー『語源海』の著者としておなじみの碩学が、江戸のナチュラリストたちの営みの全容解明に挑む──。古代からの流れを概観する通史「日本本草学の歩み」と、江戸期の主要本草書のていねいな紹介・解読とを網羅、自然科学であると同時に、生活・実用の学でもあった〈日本本草学〉の理解のために、必要にして十分な情報を提供する決定版論集。巻末には重要資料の翻刻・影印も併録。
【本書で扱う主要な本草書】
林羅山『新刊多識編』、中村惕斎『訓蒙図彙』、貝原益軒『大和本草』、平賀源内『物類品隲』、小野蘭山『本草綱目啓蒙』、畔田翠山『古名録』など。
【付録資料】
岩崎灌園『武江産物志』(翻刻)、小野蘭山『飲膳摘要』(影印) |
目次 |
第一部 日本本草学の歩み
古代日本とクスリ
『本草綱目』以前
『本草綱目』の世界
『本草綱目』を学ぶ ―日本の〈本草学〉
食物と本草学
貝原益軒と本草学
享保六年と本草家たち
西洋本草学の輸入
『雲根志』と木内石亭
小野蘭山と本草学
畔田翠山と名物学
第二部 日本本草学の世界
1 林羅山と『新刊多識編』 ―日本名物学の種を蒔く
『新刊多識編』とは何か
『新刊多識編』の底本
『新刊多識編』の諸本
若干の語彙について
〈補説〉書名について
〈余論〉『早大本和泉屋板 本草和名』寸見
2 中村惕斎と『訓蒙図彙』 ―本草学を絵筆に描く
執筆の目的と方法
参考資料の検討
項目・語彙と記述の形式
語彙の性格
〈訓蒙〉の源流
本草学/名物ノ学
中村惕斎
3 貝原益軒と『大和本草』―日本本草学を樹立する
『大和本草』について
益軒の思想と本草学
益軒の方法
日本本草学の樹立
貝原益軒 ―人と学問
4 小野蘭山と『本草綱目啓蒙』―本草学に生涯をささげる
諸版の異同
記述の方法
『本草綱目』との比較
講義と『啓蒙』の成立
〈啓蒙〉の意味
内容とその構成
方言・古語への関心と採集
蘭山小伝 ―人と学問
官途と採薬
蘭山の最期
親験目賭 ―本草学の精神
本草学の終焉と植学
〈余論〉小野蘭山、本草学の視座 ―民俗・方言を考える
5 畔田翠山と『古名録』―本草の古名をさぐりつくす
執筆の目的と内容
分類と方法
記述の方法
方言・民俗への関心
忘れられた本草学者
著者と学問と
6 越谷吾山と『物類称呼』―方言・民俗を全国に求める
出版事情と板種
編集の意図と方法
本草学と『物類称呼』
吾山と俳句と教養
7 本草学と方言研究―物と名の同定を追究して
方言研究の源流
『大和本草』と方言
『用薬須知』と方言
『広大和本草』と方言
平賀源内と方言・蛮産
全国方言と江戸方言
蛮産と洋の本草学
第三部 日本本草学への小径
1 名とモノ
―民俗・言語の学としての本草学
2 本草学
―自然を読み解く視座
3 本草学と日本語の海
―畔田翠山と『古名録』
4 柳田民俗・方言学の一源流
5 越谷吾山は会田文之助である
―吾山の墓に詣でるの記
6 江戸の自然・名所・浮世絵師
資料 小野蘭山『飲膳摘要』(影印)
岩崎灌園『武江産物志』(翻刻) |
PDFパンフレット |
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備考 |
ISBN978-4-89694-981-0 |
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